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2008/12/13 (Sat) 「奪取」 真保裕一
2008/05/08 (Thu) 千里眼シリーズ

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容疑者Xの献身

数学の天才である主人公が、本当の犯人である愛する女性を守るために
自分を容疑者「X」とした数式(完全犯罪)をつくる。
その数式は完璧だった。だれにも理解できないと思っていた。
けれど、昔の友人(湯川)が彼の数式を、彼を理解できた。
誤算だったかもしれないが、
彼を本当に理解してくれる友人がいた。

これまでもこれからも孤独だと思っていた彼が
最後に流した涙は
絶望の涙だけではなかったと思う・・・。

    *****

東野圭吾は本当に読者に感情移入させるのがうまいと思う。
自分とは全く違う人、それも普通に読んだらなかなか感情移入できないような人物に、思いっきり感情移入して追体験をして、涙を流してしまえる・・・。
特に目新しい題材や内容でもなく、展開も予想できるものなのに。
真っ直ぐな表現や心理描写は、筆者の人柄を想像させる。

家ではなく外で(電車の中や街中のカフェで)読んでいたので、「絶対にこの本では泣かないだろう!」と思っていたのに・・・我慢できずに涙が・・・はずかし(*>_<*)。
でも、東野圭吾に泣かされない!という戦い(勝手に戦ったんだけど)には負けたけど、それがちょっとうれしかったりする・・・。

昔、人魚姫の絵本を何度も読み返しては「今度こそ王子様に振り向いてもらえて幸せに・・・」と祈った。
次こそは変わるはずのない結末がハッピーになるのではと思いながら
何度も何度も読んだっけ。
この本をもう一度読んだなら「Xが愛した女性に、振り向いてもらえたなら・・・」と祈らずにいられないような。大人の童話のような物語かも。

☆ここから先はネタばれになるので、読みたい方だけどうぞ☆↓
(ここまでも十分ネタばれですみません・・・)


(ここからは思いっきりネタばれですが。)

推理ものとしては、第2の殺人こそがカギになるわけです。
フィクションなわけですし、
推理を面白くするためには大事な鍵です。
とてもよくできていると思います。

しかし!
思いっきり感情移入して読んでいた者としては・・・
何の罪もない関係ない人物を殺してほしくなかったですね。
この主人公には。。。
それも浮浪者だから、生きていても意味がない(とは言ってないけれど)的な利用のされ方で・・・。
まあ、湯川もここで一番苦悩しているし
話としてはこれがないと面白くないのだけど。
それを、「冷酷に殺人を犯し、証拠隠滅や偽装工作を行うような人物であってほしくなかった・・・」と思わせてしまうところも
上手さですよね。

回りくどくない表現で、一気に読んでしまえるスピード感もありました。
「白夜行」では中途半端な登場の仕方で納得いかない登場人物とかいたんですけど、
こちらの方がシンプルで東野圭吾らしいかも。
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テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌


















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