

「さまよう刃 」
は東野圭吾の作品の中でもよりリアルな作品だと思います。が、冒頭にでてくる犯罪の描写は読んでいても気持ちが悪くなりました。実際はもっと残虐な犯罪がおきているでしょうから、これでもまだ残虐さは抑えてあると思うんですけど。
犯罪の描写をよりリアルにしないと、その後の被害者の身内の気持ちなどにもリアリティがなくなるでしょうし。
少年法の問題点を考えさせる小説としては、宗田理/著 の
「13歳の黙示録 」
や
「天路」
と真逆の方向性でしょうか。
(宗田理の本についてはまた別の機会に詳しく書きます)
東野圭吾の非常に強いメッセージを感じます。
ノンフィクションのような作品ですよね。
「さまよう刃 」
のストーリーについてはあまり深く書きたくなりませんので、リンク先の「本の内容」を参考にしてください。
少年に娘を殺された父の復讐の話です。
これを読んで被害者の父である長峰に感情移入して応援してしまう人がほとんどですよね。
そして、その後もずっとこの気持ちを持ち続け、
少年法について考えてもらうため
あえてこの終わり方にしたのだろうと思います。
読むほうとしては、思いを遂げてほしかったから・・・
東野圭吾の作品で加害者の家族の視点で書かれた
「手紙」
。
こちらもまた考えさせられる話です。
また今度詳しく感想を書きます。
(ここからは後日書き加えた部分です)
↑の感想を書いてから1週間、また改めてもう一度本に目を通してみました。
そして、ちょっと感じ方が変わってきました。
この作品は、親であるかどうか、そして男性と女性では感じ方が全然違うのかもしれません。
まだ法律がない昔、殺人者が一番恐れるものは仇討ちに来る被害者の家族でした。それは、人間の作った法律よりも本当は一番の抑止力だったのかもしれません。
私は、この作品が一番訴えたいのは少年法を考えることでも仇討ちの是非でもないのではないかと思うようになりました。被害者と被害者家族の気持ちを理解してほしいということではないかと。
すべての人間が長峰の気持ちを理解できるなら、こんな悲惨な犯罪も復讐も起きる事はありえないのですから。


FC2 Blog Ranking←クリックしてね
ブログランキング ブログ村←こちらもどうぞよろしく
テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌