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1999年8月〜2001年11月週刊文春で連載されていた作品です。
「片想い」iconという題名から恋愛小説かと思ってしまいますが、(まあ確かに恋愛小説ではあるのですが)一般的な男女の片想いとは少し違います。

帝都大アメフト部OBの西脇哲郎は、十年ぶりにかつての女子マネージャー日浦美月と再会し、その姿を見て、声を聞いて驚く。どう見ても男になっていたから。そして、ある事件にかかわっていることを聞く。同じく昔マネージャーをしていた妻と一緒に美月を助けることにするのだが。ある日、美月は二人の前から姿を消す。美月の行方を捜すうちに、事件の裏にある事実が明らかになっていく。

性同一性障害についての詳しい説明こそないが、それぞれの登場人物の背景や言葉、悩み、生き方などでどういう障害なのかが自然と理解できます。
そして、作者のメッセージがとてもよく伝わってくるのです。
人間は、男と女、白と黒、善と悪のようにはっきり分けられるものではない。それでよいのではないかと。
それをそのまま受け入れることが、大事なのだと。
これを読んで自分自身のことを考えたとき、私の中にも男と女がいるなあと思いましたし、今まで他のドキュメンタリーやドラマや本を見たときよりも素直に性同一性障害や半陰陽についても感情移入ができました。より身近に感じられたということでしょうか。
本の中にさまざまな片想いがでてきます。
理解してほしい人に理解されない片想い
母へ、父へ、子供へ、夫へ、友達へ、好きな人へ、そして受け入れてもらえない社会への片想い・・・。
登場人物がみんな優しいので、読み終わって爽やかな余韻が残ります。

中尾と美月は性を超えて人間として信頼し合い愛し合っていたように思いました。

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テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌



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